body extension

f:id:rie_re:20130329011246j:plain

花を身に纏う提案プロジェクトとして、毎年制作しているLOOK BOOKができあがった。

今回のテーマは「body extension」で、3種類の花のヘッドアクセとウィッグを使って異なるタイプのウェディングスタイルを紹介している。最近人気の花冠を、ウィッグを使うことによって可能性を広げていろんなことが実現できたら素敵なんじゃないかと、それぞれ違う方向に少し個性的なスタイリングを作ってみた。


制作は例年通り、手頃なアイテムを活用して、前回から一緒に作品を作っていただいているIntroduction to pattiのデザイナーの明子さんにスタイリングをお願いして、半年がかりで準備を行い、共通の友人で大好きなフォトグラファーである奥本昭久さんに撮っていただいた。撮影がはじまってイメージを見せてもらった時、思わず声を上げたほど素晴らしい写真にしていただいて本当に感激している。

(ちなみに、今回はヘアメイクをお願いしたかった花田さんと日程の都合が付かず、メイクは自分でしっかりめにやってまつげを足したくらいで、全然修正してませんw)


1つ目の作品「white」は、シルクのバンドに布で作った花とプリザーブドのラムズイヤーの葉っぱと羽をあしらったヘッドアクセに、アッシュ系のゴールドのボブのウィッグを使い、私が高校3年生の時にアメリカの古着屋で数ドルで購入した肩ひもが取れたドレスをアンティークパールの紐でプチリメイクしたものを合わせた、洋服の延長的に花を捉えたスタイルだ。

2つ目の作品「green」は、異なる種類の麦で作ったドライグリーンの冠にゴールドのロングウェーブのウィッグを使い、アンティークのカーテンをアンティークリボンで結んで仕立てた少し大胆なドレスを合わせ、冠とは違った麦2種で作ったブーケを持ったもので、ナチュラルなイメージで遥か昔の異国の女性を想って、花ではなくそのまま自然を纏ったようなスタイルに仕上げている。

3つ目の作品「pink」は、ピンクパープル系の造花を複数種組み合わせて大きなリボンに仕立てたヘッドアクセに、ピンクのストレートのウィッグを使って、H&Mで購入したミニドレスを合わせた。花を大きなアクセサリーに変換させて、その延長に髪の毛やドレスを考えたスタイルだ。


好みや系統が違っても、自分がやってみたい!と、好きなものを見つけてもらえたらと、いろんな友人や知人を思い浮かべながら考えたので、どこかにお気に入りを見つけてもらえたら嬉しい。



今回の作品のテーマは、2012年のSXSWで、仕事で青緑色のウィッグをつける機会があって、その際自分が大きく変わったことに衝撃を受けたのがきっかけになっている。

若返って自分の想定していなかった新たな姿と出会ったという感じだろうか…、まさか自分に青緑色の髪が似合うとも思っていなくて、正直自分の姿に驚いたくらいだった。想像以上の髪の毛による印象の変化の大きさを知って、だったら、特別な日くらい思い切り変身できたらもっと楽しいんじゃないかと、作品でウィッグを使ってみようと考えた。


LOOK BOOKに関しては、以前のエントリーにも詳しく書いたが、ファッションブランドがイメージビジュアルを作って彼らが描く服を起点とした世界をプレゼンテーションするように、私がこんな風に花を身につけたら素敵なのではないか、とあれこれ妄想するスタイルを多くの人に見てもらいたいと思って始めたものだ。

今年も制作を予定していて、既にいくつか面白いところとコラボの話も出ているので、新しい花の纏い方をどんどん提案していけたらと思っている。



余談だが、今回の作品で初めて私は顔が見えるように写真を撮ってもらった。いつも横を向いてるのは良くないと、ある人に言われたからだ。そもそも花や衣装を見てもらうために顔を見せることを避けていたつもりだったけど、言われてみるといつも一人でそっぽを向いている人みたいに見えることに気がついた。そして、実際私は普段もそうしてることにも気がついた。撮ってもらった写真を見て、私はこれからもっと顔を見せていきたいと思った。