江原 理恵「花を売らない花売り展」

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私の、3年ぶり2度目の展示会の開催が決定した。


アトリエが青山にあった時も、いろんなかたちで作品を発表する機会を1年に1回程度持ってはいたけど、基本的に花をそのまま使った花が主役の提案が中心だった。しかし、この提案だと実際使える機会や頻度が極端に少なく「もっと多くの人に、気軽に花を日常に取り込んでもらいたい」という、目的との距離が縮まらないことを課題に感じていた。

そこで、植物類も使って提案幅を広げ、使い方を様々な形で日常レベルにまで落とし込んで、実際購買が可能なプロダクト作りに挑もうと考えた。それが前回、初のエキシビションだった。素材も、初心者でも手がかからない植物や枯れないプリザーブドフラワーを多用した。それから、以前も書いたとおり、ボタニカルデザイナーである私が植物をどう捉えているか、少しでも知って貰いたいと花を身に纏った写真作品も展示した。



今回の展示会では、かなり時間をかけて様々なアーティストと一緒にプロダクトを作っている。前回分担型で一緒にプロダクトを作ったコラボタイプだったのを、今回は制作過程を共有し、議論を重ねてよりいいものを作ろうと実際一緒にディテールを決めながら文字通り一緒にプロダクトを作り上げる形で、それぞれのアーティストとより深く関わりながら取り組んでいるので、より面白いものができたと思っている。

一人は益子の陶芸作家の鈴木稔さんで、一度お会いして作品を拝見してからぜひ何かご一緒したいと思っていて、益子までお願いに行って実現することになった。それから、「花を身に纏う」写真作品で毎回スタイリングをお願いしている、アパレルデザイナーの明子さんと、テキスタイルデザイナーのキンちゃんと植物を使った提案を、そして、前回に続いてジュエリーブランドPUPUTIERと一緒に、初めて身に付ける植物というテーマでジュエリーを作っている。それぞれのアーティスト自身の一部関連ワークも展示予定なので一緒にぜひ楽しんでもらえたらと思っている。

今回はなんと、中目黒のBALSの2Fのイベントスペースで開催できることになった。展示にBALSの家具もお借りできそうなので、来場の皆さんに生活空間とプロダクトをつないだ提案がいいかたちでできたらと考えている。

江原は3日間、店舗にずっといますので良かったらぜひお立ち寄りください。たくさんの皆さんとお会いできるのを楽しみにしています!

▼展示会詳細
江原 理恵「花を売らない花売り展」



※初日5月17日の夜、アーティストが全員揃い、一度に皆さんとお会い出来るよう簡単なパーティを開催します。会場のキャパもあるので、招待制を予定しています。

※展示商品は即売します。ぜひ気に入っていただけたものがあったら購入していただけると嬉しいです!

body extension

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花を身に纏う提案プロジェクトとして、毎年制作しているLOOK BOOKができあがった。

今回のテーマは「body extension」で、3種類の花のヘッドアクセとウィッグを使って異なるタイプのウェディングスタイルを紹介している。最近人気の花冠を、ウィッグを使うことによって可能性を広げていろんなことが実現できたら素敵なんじゃないかと、それぞれ違う方向に少し個性的なスタイリングを作ってみた。


制作は例年通り、手頃なアイテムを活用して、前回から一緒に作品を作っていただいているIntroduction to pattiのデザイナーの明子さんにスタイリングをお願いして、半年がかりで準備を行い、共通の友人で大好きなフォトグラファーである奥本昭久さんに撮っていただいた。撮影がはじまってイメージを見せてもらった時、思わず声を上げたほど素晴らしい写真にしていただいて本当に感激している。

(ちなみに、今回はヘアメイクをお願いしたかった花田さんと日程の都合が付かず、メイクは自分でしっかりめにやってまつげを足したくらいで、全然修正してませんw)


1つ目の作品「white」は、シルクのバンドに布で作った花とプリザーブドのラムズイヤーの葉っぱと羽をあしらったヘッドアクセに、アッシュ系のゴールドのボブのウィッグを使い、私が高校3年生の時にアメリカの古着屋で数ドルで購入した肩ひもが取れたドレスをアンティークパールの紐でプチリメイクしたものを合わせた、洋服の延長的に花を捉えたスタイルだ。

2つ目の作品「green」は、異なる種類の麦で作ったドライグリーンの冠にゴールドのロングウェーブのウィッグを使い、アンティークのカーテンをアンティークリボンで結んで仕立てた少し大胆なドレスを合わせ、冠とは違った麦2種で作ったブーケを持ったもので、ナチュラルなイメージで遥か昔の異国の女性を想って、花ではなくそのまま自然を纏ったようなスタイルに仕上げている。

3つ目の作品「pink」は、ピンクパープル系の造花を複数種組み合わせて大きなリボンに仕立てたヘッドアクセに、ピンクのストレートのウィッグを使って、H&Mで購入したミニドレスを合わせた。花を大きなアクセサリーに変換させて、その延長に髪の毛やドレスを考えたスタイルだ。


好みや系統が違っても、自分がやってみたい!と、好きなものを見つけてもらえたらと、いろんな友人や知人を思い浮かべながら考えたので、どこかにお気に入りを見つけてもらえたら嬉しい。



今回の作品のテーマは、2012年のSXSWで、仕事で青緑色のウィッグをつける機会があって、その際自分が大きく変わったことに衝撃を受けたのがきっかけになっている。

若返って自分の想定していなかった新たな姿と出会ったという感じだろうか…、まさか自分に青緑色の髪が似合うとも思っていなくて、正直自分の姿に驚いたくらいだった。想像以上の髪の毛による印象の変化の大きさを知って、だったら、特別な日くらい思い切り変身できたらもっと楽しいんじゃないかと、作品でウィッグを使ってみようと考えた。


LOOK BOOKに関しては、以前のエントリーにも詳しく書いたが、ファッションブランドがイメージビジュアルを作って彼らが描く服を起点とした世界をプレゼンテーションするように、私がこんな風に花を身につけたら素敵なのではないか、とあれこれ妄想するスタイルを多くの人に見てもらいたいと思って始めたものだ。

今年も制作を予定していて、既にいくつか面白いところとコラボの話も出ているので、新しい花の纏い方をどんどん提案していけたらと思っている。



余談だが、今回の作品で初めて私は顔が見えるように写真を撮ってもらった。いつも横を向いてるのは良くないと、ある人に言われたからだ。そもそも花や衣装を見てもらうために顔を見せることを避けていたつもりだったけど、言われてみるといつも一人でそっぽを向いている人みたいに見えることに気がついた。そして、実際私は普段もそうしてることにも気がついた。撮ってもらった写真を見て、私はこれからもっと顔を見せていきたいと思った。

私の夢

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明けましておめでとうございます。


今年は実家で、母と妹と一緒に近くの神社で年越しをしました。

新年を迎える夜の空は、美しい月と星が輝いていて、神社へと歩きながら年の終わりに向かっていろんな想いが自分から溢れてきました。

2012年は、あることがきっかけで自分に大きな変化があり、そのことによって何が自分にとって一番大事なのか、時間をかけてとことん考えることになりました。

そして、最後の最後にそれが一体何なのか、どういうことなのかを確信することができたように思います。



これまでの人生を振り返ってみた時、自分が突き動かされるように、損得考えず直感に従ってやってしまっていたことの延長上にだけ、自分を大きく変えたり新しい可能性をもたらしてくれたものがありました。そして、自分の心に素直に従って突っ走っている時、自分は間違いなく最高に幸せだったということに気付きました。


年末に、改めてステーブ・ジョブスのスピーチを見ました。3つの話の大事なポイントを書き出します。


点と点がつながる話

「先を読んで点と点をつなぐことはできません。後からふり返って初めてできるわけです。したがってあなた方は、点と点が将来どこかでつながると信じなければなりません。自分の勇気、運命、人生、カルマ、何でもいいから、信じなくてはなりません。点がやがてつながると信じることで、たとえそれが皆の通る道からはずれても、自分の心に従う自信が生まれます。これが大きなちがいをもたらしてくれるのです。」


愛と敗北の話

「時として人生には、レンガで頭を殴られるようなひどいことも起きます。しかし信念を投げ出してはいけません。私が続けられた理由はただ1つ、自分のやっている仕事が好きだったということです。そしてこれは皆さんの仕事や恋愛においても同じです。皆さんも、仕事が人生の大きな部分を占めていくでしょうが、真に満足するために必要なのはただ1つ、皆さんが素晴しいと信じる仕事に取り組むことです。そして素晴らしい仕事をしたいと思うなら、皆さんがやっている仕事を愛さなければなりません。もしまだそれを見つけていないのであれば、探し続けてください。ひとつの場所に固まっていてはいけません。心というのはよくしたもので、見つければそれとわかるものです。そして素晴らしい恋愛と同様に、年を重ねるごとによくなっていきます。ですから、探し続けてください。ひとつの場所に固まっていてはいけません。」


死の話

「あなた方の時間は限られています。他の誰かの人生を生きて無駄にしてはいけません。ドグマにとらわれてはいけません。それは他の人たちの思考の結果とともに生きることだからです。他人の意見の雑音によって自分の内なる声が掻き消されてしまわないようにしてください。そして最も重要なことですが、あなたの心や直感に従う勇気をもってください。心や直感は、あなたが本当は何になりたいのかすでに知っています。他のことは全て二の次です。」


以前このスピーチを見た時、私にはやりたいことが見つかっているのに、なぜか違和感がありました。そして、それは自分の中の大事な点や愛する対象を仕事の延長上にだけ見ていたからだと分かりました。自分にとって仕事と同等に大事なことが欠けていたのです。



私には夢があります。

それは、大好きな人と一緒に、二人でしか達成できないような、想像を超える未来に挑戦する人生を送ることです。



もちろん、二人で一緒に同じことをしなくてもいいし、いつも一緒にいれなくてもいい。

好きで好きで仕方ない人と、好きで好きで仕方ない仕事をやりながら、一緒に年を重ねていきたい。


愛する仕事とパートナーを見つけることはすごく難しいことかもしれませんが、幸せなことに愛する仕事は見つかりました。きっと、同じような夢を持つ男性も世界のどこかに必ずいると思います。年を重ねるごとに良くなっていく仕事や関係を作れるという人生ほど素晴らしいものはないと思います。嬉しいことも辛いことも、何があっても一緒に乗り越えていきたい。自分のために生きることが大事な人のために生きることになるという人生を送りたい。


2013年の抱負の前に、誰になんと言われようと、自分がこれからどう生きるかここに宣言したいと思います。

Merry Christmas

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南青山に店舗を出した翌年2007年の冬、憧れのブランド「DONNA KARAN」のクリスマスからお正月にかけてのウィンドウデコレーションを初めて担当させてもらった。

起業してから、ハイブランドのウィンドウを手がけることは一つの目標であったけど、基本的に一流のフローリストが担当していることが多く、狭き門だったので周りからも難しいと言われていた。


やりたい仕事が思うように取れず、同時に売上も伸び悩んでいたある日、友達がお世話になっている方の主催する小規模な鍋パーティーに一緒に誘ってくれた。その時、当時DONNA KARANのNY本社でビジュアルを担当していたBryonと出会った。彼はたまたま来日中で、日本の店舗のウィンドウを作るのに、連携の取れるフローリストを探していて、市場を見に行きたいと言っていた。

私は、すぐ市場に彼をアテンドする機会を提案して、彼に自分の作ったポートフォリオを見せながらアジアで一番大きな市場を案内し、それから、自分の店舗に日本の担当の方と一緒に来てもらってどうしてもやりたいという気持ちを伝えた。友達やその鍋パーティーを主催していた方(今ではこの方にも大変お世話になっている)のサポートもあって、そこからあっという間にその年のウィンドウを担当させてもらえることが決まった。


DONNA KARANのDONNAは、植物や花をとても愛していて、彼女に大きな影響を与えているものの一つであるということを聞いた。だから、店舗にはできるだけフレッシュなものを自然の姿に近いかたちでふんだんに使って豊かな空間を作ってお客様を迎えているのだそうだ。


帰国したBryonからプランを受け取って、素材探しからはじまって、サイズ感やボリュームの確認、日本で手に入らないアイテムの代替品を取り寄せ、使う素材を撮影し、モックアップを作って、丁寧に実際作るもののイメージを擦り合せていった。その一つ一つの行程は、本当に丁寧に、かつNYで展開するものと遜色ないように正確に進められた。


制作はまず、膨大な枝類を使って、編むようにガーランドを作っていくことからはじまった。絶対落ちたりしないよう細心の注意を払いながら枝と枝を繋いでいく。できた土台に今度は飾り的に使う別の素材を編み込んでいく。これだけで相当な時間と人手がかかった。

それから着色である。実際やってみるとなかなか色がきれいに行き渡らず、相当な量のスプレーを使用することになったので、マスクをしてても泥棒のひげのように皮膚が着色されるほどだった。さらに、そこにスプレーのりをふりかけ、数種のラメを丁寧に振っていきそれで完了。完成品はパーツごとに丁寧に梱包し、施工日に備えた。

当日は、閉店後施工会社さんが天井にガーランドを固定したものに、パーツを組み合わせていった。深夜まで作業は続き、表参道の旗艦店の作業は無事完了した。それが上の画像である。翌週には一人で梅田阪急まで行って、施工会社さんと一緒に期間限定の特別ウィンドウを完了させた。


プロジェクトが完了し、私はそれまでの仕事人生で最も大きな達成感と幸福感を味わった。同時に、これほどの規模で一流の基準に従って仕事をさせてもらったことで、多くの学びを得て、自分のものづくりに対する考え方もこの経験がきっかけで大きく変わっていったように思う。


だから、毎年クリスマスになるとこのウィンドウのことを思い出す。

神様が私にくれたクリスマスプレゼントだったんだと思う。

これから私は違う夢を見るかも

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私は2005年7月27日、27歳の時に資本金10万円で会社を設立し、花の画像を載せただけの簡易なホームページと共に自宅で創業した。初月の花の売上は7万4千円だったと思う。期待に胸を膨らませてスタートを切るや否や、ものを売るのは簡単ではないという現実を嫌というほど思い知ることになった。

それでも、幸い取材はたくさんしていただいていたし、毎月着実に伸びていた売上に自信をつけて、翌年には借入と増資をして店舗兼アトリエを作った。上の画像が、南青山の根津美術館の近く、脇道を入ったところに見つけた一軒家の1階に、2006年11月22日にOPENさせた「RE rose」と名付けた、その店舗兼アトリエである。


店舗は、清潔感があってくつろげるような、ギャラリーのような場所にしたいと真っ白の内装にした。濡れた床を気にしたり極度に寒い花のための店舗ではなく、ゆったりと名前の通り様々な「バラ」の魅力を心から楽しんでもらいながら、お茶を飲んだりして人の集える空間を目指した。

主役の「バラ」は、床に置かず、壁に入れて花の表情を立ったまま楽しんでもらいたいと、そのためだけに専用の什器を作ったし、壁にはピクチャーレールを付けて、絵画のように作品を掛けられるようにもした。また、窓を向く方向にはソファを配置し、座ったまま作品を眺められるようにした。

切花、プリザーブドフラワー、アートフラワーと様々なフラワーベースといった、空間を飾るものだけでなく、バラのフレグランスやバスグッツ、キャンドルなど、普段の生活を豊かにしてくれるものを厳選して販売もした。

様々な「バラ」と出会える、念願の「人と花と空間をつなぐ」場所が誕生した。


RE rose の店舗写真

当時書いたショップのコンセプト


今でもOPENした時のあの気持ちは忘れられない。それまでお祝いのお手伝いをするために、花をデザインする立場で、それがどれくらい嬉しいものか本当の意味で体感したことはなかったのだが、実際自分がお祝いの気持ちをたくさん一度に受け取ってみて、本当に幸せだった。同時に、心のこもった贈り物や気持ちは、本当により人にダイレクトに伝わるのだと知ってとても嬉しかった。

また、私の新たな挑戦を、たくさんの方が期待してくださったことに、大きな力をもらったと思う。不便な場所ながら、たくさんの方がお店に足を運んでくれ、人を紹介してくださったり何かオーダーしたり購入してくださったりと、毎回何かある度に感謝や小さな幸せを噛み締める3年だった。


一方で、初めて採用をかけてはじめた店舗経営は本当に難しいものだった。大事な場所を守ろうと頑張ったが、結局継続を断念せざるを得なくなった。そこらへんは、以前のエントリーにも書いた通りだ。


いつかまたこういう場所を作りたいと思っている。まだやりたいことがたくさんあったし、今はできそうなことがもっと大きくなっている。マネジメントも、次はもう少しうまくできると思う。でも、まだ私にはもう少し学ぶべきことがあるようだ。それまで、やるべきことをやって、しっかり力と自信をつけようと思う。

未来は常に開けている。

花を纏う

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数年前から「花を纏うこと」をテーマにした写真作品を作っている。

一番最初の作品は、フォトグラファーのKitayama Mihokoに、初めての開催となった「Living Matter」と名付けた展示会のメイン作品として、文字通り植物で編んだ胸当てと腰巻きを身に纏って写真を撮ってもらった。

そして、それとは別に洋服のスタイリングブックのような感覚で花を纏うことをカジュアルに提案したいと考えて、どこにでも生えているような草花で作った飾らないブーケをワンピースに合わせて、外で花と遭遇した時の幸せな瞬間みたいなものを切り取るように作品にした。

Living Matter

道ばたで見かけた花を摘んでしまうとか、束ねた花を眺めて思わず微笑んでしまうとか、それを手にして浮かれて歩いたり、それをプレゼントしたり…花は、人が思わず幸せな気持ちでとってしまう行動を引き起こす力を持っている。


昨年は古着の着物を使って、様々なスタイリングと花づかいの提案に挑戦した。大きく分けて、ちょっとした普段着的なものと花魁的な着物のスタイリングの2種類。

普段着的なものは、花をアクセサリーとして使った。帯に芍薬の莟を帯飾りとして挿したり、麦わら帽子に花をつけたりと、1日だけでもそうやって花を身につけることを楽しんでほしいと思ったからだ。切花は出荷された時にもう切れている。できるだけ長く楽しむのもいいけど、たまには1日めいっぱい楽しむというのもやってほしい。

花魁的なものは、テーマを着物に決めた時からどうしてもスタイリングに入れたかった。華やかで、着物の組み合わせや帯の巻き方で個性が出せる少し着崩した着こなしは、現代の女性に合っていると思う。映画の世界の衣装ではなく、パーティーやイベントで実際楽しんで着れるものだ。それぞれのスタイリングに合わせて、いろんな花をアレンジしてみた。様々な「華」を感じてもらえると嬉しい。

Flower Accessories


私の作品は、見ていいなと思ってくれた人が誰でも実際に自分でできるように、普通の場所で手に入る安価なものだけを使って制作している。そして、作品に写っているのは特別な誰かではなくて私だ。

普段の生活に気軽に楽しく花を取り込んでもらったり、花を身につけることに少しでも興味を持ってもらえたらと、できるだけその敷居を下げたいと思ってやっている。少しの工夫と知恵で、人生に+αで花を添えることに貢献できたら嬉しい。

ということで、今年も作りますのでお楽しみに。

ワレモコウ

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信州のとある峠の麓でワレモコウを見つけた。私は高山植物には疎く、行く先々で見つけた草花はほとんど知らないものばかりだったのだけど、これだけは知っていたので、嬉しくなって写真を撮ったのだ。


ワレモコウは、花き市場にも流通している。夏から秋にかけて出回り、日本の秋の草花的な雰囲気を漂わせつつも、他と全く異なる独特な存在感を持っていて、アクセント花としてモダンなアレンジなどにも使われたりしている。

なくてもいいけど、あるとがらっとその場を変えてしまう花。


ワレモコウ(吾亦紅、吾木香)は、バラ科・ワレモコウ属の植物である。一説によると、「われもこうありたい」とはかない思いをこめて名づけられたという。

自分がこの花になんとなく魅かれていた理由が分かった気がする。